難攻不落の要塞 七尾城
日本100名城にも選ばれている七尾城は、能登半島の七尾湾が一望できる標高300m程の尾根の上にあります。
七つの山の尾根(松尾・竹尾・梅尾・菊尾・亀尾・虎尾・龍尾)にわたって造られており、
この七つの尾根が「七尾」の名の由来でもあります。
天然の地形を活かし、山全体を利用した巨大な城山で、戦国時代前期頃に能登畠山氏によって築かれたといわれます。
無数の砦を配した戦国時代最大規模の山岳城は、名将上杉謙信でさえ、1年も攻めあぐねたといわれています。
現在、建物は残っていませんが、石垣のほとんどが現存しています。
自然石をそのまま積み上げる「野面積み(のづらづみ)」の技術が使われた石垣で、
石の形状が不揃いで目地に隙間が多いため、敵に登られやすいのが欠点ですが、雨水などの排水性に優れており強堅です。
1577年七尾城を陥落し登城した上杉謙信も、本丸から望む七尾湾の見事な眺望を讃えています。
「聞きしに及び候より名地、賀・越・能の金目の地形と云い、
要害山海に相応し、海頬嶋々の躰までも、絵像に写しがたき景勝までに候」
本丸跡・城山神社、展望台近くには駐車場もあり、また麓から城山を巡るハイキングコースも整備されていてます。
穏やかに広がる七尾の海と街を、清々しく一望出来る場所です。